表色系でカラーのようすを見てみよう
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XYZ表色系、L*a*b*表色系での色の変化を実際に観察する
このページは、インデックスページでご紹介している「色出し名人」のプログラム内容をWEB用にアレンジしたものです。
ただし、マンセル表色系は扱えません。ご了承ください。
左のフレーム内にある操作窓を下記のように指定すると、左フレーム内の背景色があなたの指定した色に変化します。
操作方法
(1)表色系を選びます。
・枠内の最初にあるボタンは、表色系の指定です。使いたい表色系のボタンをクリックします。
(2)枠内のテキスト入力枠3つに、XYZまたはxyY、L*a*b*の値を入力します。
・XYZ表色系のときは、値1にXを、値2にYを、値3にZを入力します。
・xyYの場合は、値1にxを、値2にyを、値3にYを入力します。
・L*a*b*のときは、値1にL*を、値2にa*を、値3にb*を入力します。
なお、表示枠にあるR=、 G=、 B=、の3つの枠には、表示色がRGBに変換されたときの値が表示されます。このRGBを変更しても色の表示はしません。変換値を確認するためのものです。0から255までのいずれかの数値になります。
(3)「色の表示」ボタンを押すと、その値の色が表示されます。
使ってみよう
それでは、さっそく実験してみましょう。
XYZ表色系での様子
XYZ表色系では、Yは「視感反射率」という明るさ感を示します。XYZとRGBは同じものではありませんが、Xが大きくなるとRGBのうち、Rが最も大きな影響を受けます。YではGが、ZではBが大きな影響を受けます。ですから、色の変化はXを大きくすると赤みが強くなります。同様にYでは緑みが、Zでは青みが増す傾向になります。
印刷インキに使用されている三原色は、マゼンタ、シアン、イエローですが、これら印刷に使う減法混色の三原色のXYZ値は以下のような値です。実際に値を入力して、その色になるかどうか試してみてください。
表色系のボタンで、XYZを選びます。下記の値をそれぞれの値1から値3に入力します。なお、数字入力は必ず半角で!
値1 値2 値3
マゼンタ X=34.61 Y=19.30 Z=23.59
シアン X=23.16 Y=28.47 Z=66.93
イエロー X=68.23 Y=78.03 Z=22.88
どうでしょう、ちゃんとその色になりましたか?なりましたよね。印刷インクの発色のカラーチャート「プロセスカラー」のカラーチャートというのを持っている方は、マゼンタ、シアン、イエローがそれぞれ100%の色を見比べてみてください(室内の照明によっても多少違ってきますが・・・)。
発色の鮮やかさはディスプレイの性能にもよります。言葉は悪いですが、性能の悪いものですと鮮やかさが足りない印象になります。あなたのディスプレイ本体のコントラストは最高にしておいてください。
xyYでの様子
では、次にxyYを試してみましょう。表色系の選択ボタンを今度はxyYに切り替えます。
光の三原色RGBは、日本で採用されているNSTC式というカラーモニタでは、三原色を以下のように定めています(実際には多少違うものもありますので、一例です)。
値1 値2
R x=0.67 y=0.33
G x=0.21 y=0.71
B x=0.14 y=0.08
Y(値3)は任意です。とりあえず50位を入れておきましょう。どうですか、鮮やかな赤、緑、青になったでしょう?
次の実験。日本人女性の肌色(頬)の平均的な値を入れてみましょう。
値1 値2 値3
x=0.37 y=0.34 Y=36
色白の方では、Y=43位ですから、「私は色白」と自信のある方は、値3を43にしてみてください。どうでしたか?
ちなみに白人の方ですと、Y=59位になります。
この表示プログラムでは、コンピュータモニタで採用されているD65での白の値を「白」と発色する値を使っています。コンピュータ用のディスプレイは、色温度9300Kの白を「白」にしてものもあるようですので、多少色が異なる場合もあるかもしれませんが、そこはガマンしてください。では、白を出してみましょう。
値1
値2 値3
x=0.3101 y=0.3161 Y=100
どうですか、白になりましたか?
では、人間の目の感度が最大の555nmの波長の光の色って何色なんでしょう。
ちょっとやってみましょう。次の値を入力してみてください。
値1 値2 値3
x=0.337 y=0.659 Y=100
この値は、スペクトルの555nmの値です。
実はこの値は、コンピュータやテレビの発色領域を超えているものです。具体的には、この値で表現される色よりも、もっと鮮やかな色なんです。でも、ディスプレイでは、これが限度。そのため、マイナスの値になる原色が出てきてしまいます。でも、色合いとしては、ほぼOKです。どうですか、黄緑になったでしょう。最も目の感度の高い555nmの色はこのような色なんです。
次によく見かける色として、レーザーポインターというスライドなどの投影画面を指し示す赤い光の色を見てみましょう。よく使われるのが620nmの光です。この波長のスペクトルの値は、
値1 値2 値3
x=0.692 y=0.308 Y=38.1
です。原色の一部がマイナスになりますが、色合いとしてはほぼこんなものです。
L*a*b*を使ってみる
では、次に、L*a*b*を使ってみましょう。L*は明るさです。値は大きいほど明るくなります。
a*とb*で、色相と彩度が決まります。
a*とb*の両者がプラスの値では暖色系(赤系〜黄色系)になります。
a*がプラスでb*がマイナスだと黄緑から青緑系になります。
a*とb*がマイナスだと青緑から紫みの青系、a*がプラスでb*がマイナスだと、紫みの青系〜紫系、そして赤紫系になります。
数値自体は大きいほど鮮やかになります。
無彩色はa*=0(値2) b*=0(値3) です。
L*=100(値1) a*=0(値2) b*=0(値3) としてみましょう。
白になりましたね。L*の値を10で割ると、それはだいたいマンセルシステムの明度の値になります。
ブルー系を出してみましょう。
例えばネービーブルーは、
値1 値2 値3
L*=11.62 a*=11.61 b*= -21.66
ベージュでしたら、
L*=71.76 a*=4.51 b*=12.34
といった具合です。
このように、いろんな文書でもし、XYZやxyYやL*a*b*が出ていたら、是非色の値を入れて試してみてください。
わけのわからない数値が、思いもしない「色」になって飛び出してくることと思います。
では。